抜歯などの傷をきっかけに、この薬を継続的に使う方のあごの骨が細菌に感染し壊死してしまうことがある。骨粗しょう症の治療薬は閉経後の女性の骨密度のアップや、乳がんや前立腺がんなど骨転移を防ぐ薬として用いられている。この薬を3年以上継続的に使用していると抜歯などの傷がきっかけであごの骨が壊死するリスクが高くなることがわかってきた。「ビスフォスフォネート製剤を飲んでいるのを知らずに歯を抜いてしまった」ということがあってはいけないので、服用している場合は必ず問診表に書くか受付にお申し出下さい。
代表的なビスフォスフォネート製剤
フォサマック
アクトネル
なぜあごの骨が壊死するの?
あごの骨は常に強い力が加わるため、体の骨の中で最も早く代謝し、下あごの骨は体の骨の10倍の速さで生まれ変わっている。この代謝を止め、骨密度が増すように作用するのがビスフォスフォネート製剤である。本来なら、盛んに新しく生まれ変わるはずのあごの骨の代謝を止めるが、古い骨を温存することによって生ずるひずみが骨壊死を招くのではないかと考えられている。あごの骨を覆っているはぐきは、体の骨を覆う皮膚に比べ格段に薄く、体の骨はよほど激しい擦過傷にでもならない限りむき出しにはならない。しかしはぐきは、抜歯や入れ歯による傷などによって破れやすく、ムシ歯や歯周病菌があごの骨まで入り込みことによって、あごの骨の壊死が起きる。