HbA1c(ヘモグロビンA1c)は、過去1~2ヶ月間の平均的な血糖値を示す数値で、糖尿病の診断や治療計画においてHbA1cの数値をもとに、食事や運動が血糖値に与える影響を確認し治療方針を決めていきます。正常値は4.6%~6.0%、6.5%を超えると糖尿病と診断されることがあります。血糖値が高い状態が続くと、大きな負担がかかり、動脈硬化や心臓病、脳卒中といった重大な疾患のリスクが増加します。さらに、血糖値が高い状態が続くと免疫力が低下し、感染症に対する力が弱まり、歯周病のリスクが増えます。糖尿病患者に多く見られる歯周病は、炎症が進行し歯茎の腫れや出血、最終的には歯を支える骨までが溶け、歯が抜けることも珍しくありません。適切な歯周病治療を行うことで、血糖値のコントロールが改善されることがわかってきていますので、歯周病の治療は、口腔内の健康を守るだけでなく、糖尿病の症状や血糖値を管理する上でも重要です。定期的なチェックと早期の治療が糖尿病による合併症のリスクを減らし、全身の健康状態を改善することができます。