健康長寿の秘訣は「口」にあります。年を取ってから出てくる病気の多くが、実は口の中の衛生状態と深く関係していることが近年、明らかになってきました。
今からでも遅くありません、早めに歯科医院を受診してください。
病気の重症化
歯周病を放置すると歯がいずれ抜けてしまうだけではなく、歯周病は、歯茎の傷口から四六時中、様々な細菌が血管に入り込んで炎症物質を放出し、これが全身を巡り、病気の状態を悪化させます。
歯周病との関係が指摘されている主な病気
| 心筋梗塞 | リスク1.4倍 |
| 早産 | リスク2.3倍 |
| 膵臓がん | リスク1.7倍 |
| 糖尿病 | 多くの患者が併発 |
むし歯菌と歯周病菌の違い
口の中には、約700種類の細菌がいます。中でも歯周病菌の代表格「ジンジバリス菌」は歯茎の細胞に穴をあけて侵入し、歯茎をぼろぼろにしてしまいます。丁寧に掃除してこの細菌を減らすのが唯一の対策です。
むし歯菌は空気のある場所で増え、自ら酸を出して歯を溶かします。一方、歯周病菌は空気のある場所が苦手なため、空気に触れる上部でむし歯菌が、空気が届きにくい「歯周ポケット」の中で歯周病菌が増えやすいといわれています。
歯周病予防にはまず歯磨き。ですが、磨き方を間違えている人はたくさんいます。
推奨するのは「Bass法」。歯ブラシの毛先が歯と歯の間や歯周ポケットの入り口に届くよう斜め45度に傾けて当て、毛先の弾力を生かしてプラーク(歯垢)をはぎ取る。
取り切れないプラークが硬化して残った歯石は、口内細菌の格好の増殖の場。
「年2~4回は歯科衛生士に歯石などを除去してもらう「プロケア』を受ければ、病気のリスクは確実に下がります。
歯周病の方に推奨するBass法の磨き方
1 歯に45度の角度でブラシを当てる
2 歯と歯、歯と歯肉の間に毛先を集中させる
3 細かいストロークで振動を与えるようにして磨く
4 力を入れて磨かないよう注意
5 毛先の弾力を生かして1本ずつ丁寧に
