6月16日(日)、日帰りで横浜まで勉強会に行ってきた。
タイトルは「これからの学校歯科保健」
まず、「日本におけるこどもの健康格差」のお話
世界の疾病負担研究では有病率ランキング全291疾病中
1位が永久歯の未処置ムシ歯
6位が歯周病
10位が未処置乳歯ムシ歯
ムシ歯は世界で最も多い疾患である。
高齢者のムシ歯も増え、ひとり親世帯も増え、貧困者も増えている。
子供の頃にムシ歯が多かった人は大人になってからもムシ歯が多い。
ではなぜ?
子供の頃にムシ歯が多かった人は大人になってからもムシ歯が多いのか?
まずそこを考えなければならない。
1人目の先生は「こどもの健康格差」、貧困層の話であった。
月に2回ぐらいしかお風呂に入れない子供もいる、
歯医者どころではなく、食べていくのが精一杯の状態。
いわゆる、歯医者に来院できない、我々がであうことの少ない方々。
こういう背景を知ると、ムシ歯や歯周病は生活習慣病であるから、
あなたの生活習慣を正しなさいということはできない。
その発生には経済状況や養育環境が絡み合っている。
「医療者対患者」という1対1の関係ではなく、多くの関係者の協力、
環境を変える手段を含めた選択肢を提供する必要がある。
我々は歯科のプロとして、相手ができるようになるまで繰り返し情報を伝えアドポケートしていかなければならない。
次に元NHK「ためしてガッテン」演出担当デスクの北折一さんのお話
さすがに話しが上手い、
正しい健康教育を列挙するようなありがちな説明は人の気持ちを遠ざけてしまう。
必ず聞きたいモードを作る。
なんだろう感、納得感、お得感、
テレビを見ていて、その結果が知りたくて、CMのあとを見てしまうような
知りたくなるような、話の伝え方、とても勉強になった。
最後に市民活動団体SORA代表の星岡先生のお話
専門家主導から生徒主体の健康づくり、
アプローチの仕方を考え抜いた苦労を垣間見た。
苦しい事ばかりでもダメ、楽しい事ばかりでもダメ
苦楽を共にできる仲間とこれからも頑張っていきたいと感じた。