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顎関節症ってご存じですか

2026.06.10

口を開けようとすると耳の辺りが痛くなったりあごが「カクカク」と鳴ったりする顎関節症は、推定 1900万人いるとされています。要因として、習慣的に上下の歯が触れている歯列接触癖TCH(tooth contacting habit)が注目されています。

あごの関節に異常が生じる主な理由は、歯ぎしり(bruxism)や食いしばり(tooth clench)、転倒による負傷などです。ストレスが強かったり、集中してパソコンスマートフォンの画面に見入ったりすると無意識に食いしばることがあります。睡眠の質が悪いと歯ぎしりが増えます。長時間、歯と歯を接触させている状態が続くTCHは顎関節症の一因となります。

あごの関節の痛みが強い場合安静にして鎮痛薬を服用し、炎症を抑えます。筋肉の痛みがある時は、患部に蒸しタオルなどを当てれば血行が良くなり、症状改善につながります。口を10〜30秒ほど開けるストレッチも効果的です。朝晩5〜10回行うといいでしょう。

スプリント」と呼ばれるマウスピースを歯にかぶせる治療もあります。就寝時に装着すれば、寝ている間の歯ぎしりを軽減できます。治療は保険の対象となります。

顎関節症を予防するには、日頃からあごの関節やその周囲の筋肉に負担をかけないよう心がけ、上と下の歯がくっついていると気づいたら離すようにしてください。頬づえをついたり、ガムを長時間かみ続けたりすることも避けましょう。眠っている時に歯ぎしりをしないよう、睡眠の質を高める心がけも重要です。就寝前にスマートフォンを見ると、睡眠の質が下がってしまうので要注意です。

ブラキシズムとは

ブラキシズムというと、睡眠中に行われる「歯ぎしり」や「くいしばり」というイメージが強いですが、実際は起きている間、すなわち覚醒中にも生じています。この覚醒中のブラキシズムとして、TCH (tooth contacting habit) という行動が注目されています。ブラキシズムは補綴物の破折や脱落,歯冠破折や歯根破折、くさび状欠損,知覚過敏,歯周病の悪化,顎関節症,非感染性の歯痛、舌痛など、顎口腔系に様々な害をもたらします。

2018年にブラキシズムに対する新しいコンセンサスレポートが示されました。

“Sleep and awake bruxism are masticatory muscle activities that occur during sleep (characterised as rhythmic or non-rhythmic) and wakefulness (characterised by repetitive or sustained tooth contact and/or by bracing or thrusting of the mandible), respectively.”

つまり、ブラキシズムは睡眠中に行われる睡眠時ブラキシズム(SB:sleep bruxism)と、覚醒中に行われる覚醒時ブラキシズム(AB:awake bruxism)に区別され、いずれも反復性の咀嚼筋活動のことを示しています。この咀嚼筋活動に伴い歯ぎしりやくいしばりなど、上下歯の接触を伴う場合もあれば、下顎の突出やこわばりなど歯の接触を伴わない場合もあります。上下歯の接触が生じれば、補綴部破損や歯根破折などを引き起こす可能性があり、歯の接触がなくても下顎のこわばりなどによって非機能的な咀嚼筋活動が続けば、咀嚼筋や顎関節に負荷が加わり、顎関節症状を引き起こします。

TCH とは

tooth contacting habitの略で、「contacting」という部分が実は非常に重要になってきます。

覚醒時ブラキシズム(AB:awake bruxism)は、「くいしばり」「tooth clench」という言葉で使われることが多く、大きな合力では持続が困難ですが、小さな咬合力では長時間持続することが可能です。つまり、くいしばり(tooth clench)は持続困難で、歯の接触(tooth contact)は持続可能ということになります。「tooth contact」を持続している状態が「tooth contacting」、「tooth contacting」がより長時間化し、日常生活において習慣(habit)として定着したものが「tooth contacting habit」となります。すなわち、TCHとは「上下の歯を接触させたままにする行為を繰り返す習慣性の行動パターン」であり、上下歯の接触自体を表すものではありません。

TCH はなぜ生じるのか

デスクワーク中やスマートフォン操作時は,頭部を前傾させてややうつむくような姿勢を取ることが多く、このとき、下顎はわずかに前方に移動するため、上下の前歯同士がぶつかりやすくなります。上下歯の接触によって歯根膜に持続的な力が加わると咬筋に反射性の活動が生じるといわれており,これを「緊張性歯根膜咬筋反射」といいます。また,ストレスや集中,過度の緊張によっても咬筋の活動性が上昇します。このような理由によって閉口筋である咬筋の収縮が持続し、上下歯の接触状態が維持され、TCHへと発展していきます。

投稿者:医療法人森岡歯科医院

おいしく食べることの大切さ

2026.06.08

おいしさとは体が要求するものを食べたときにわき上がる快感です。おいしく味わうためには、味覚、嗅覚(香り)、食感(テクスチャー、舌触り、噛みごたえ)、温度覚(冷たい、温かい)、視覚(色どり、盛り付け)、聴覚などのバランスが重要で、よく噛めることが条件となります。ロの中に食べ物が入ると、口の中に溶出した物質により味蕾(口腔内に取り込まれた物質の刺邀を受け取る構造物)が刺激され、味覚神経を通って脳に送り込まれ、味覚が生じます。この機能の発達はきわめて早く、すでに胎児の時から味がわかっています。従って、赤ちゃんの口の中に砂糖水を少し入れると、にこやかな顔をして口を動かして飲み込もうとしますが、すっぱいものを入れると、顔をしかめて嫌な表情を示します。このように、食べるという行動に関わる味の感覚は生まれたときにはもう機能しています。そして、味覚の機能はほぼ一生衰えることなく続いていきます。また、おいしさは脳で感じ、おいしいと思うときにはベンゾアゼピン誘導体や脳内麻薬として知られるβ-エンドルフィンが放出されます。そしてもっと食べたいという意欲はドーパミンが関与し、実際に咀嚼、嚥下、消化吸収といった摂食行動を生じさせ、満腹感とともに食事をストップさせます。おいしい食べ物の誘惑に負けることなく脳内物質の動態に従えば適正な食生活が保たれます。ですが、おいしいものを適量摂取することは体にとって必要です。まずいものを我慢して食べたときは、消化が悪く胃もたれをおこし、免疫能が低下しますが、おいしく味わって食べたときは消化能が上昇し、ストレスが緩和され、免疫能が上昇するといわれています。長寿の秘訣は、好き嫌いなく様々な食べ物を適量よく味わっておいしく食べることにあり、そのためにはよく噛める歯を保つことが大切です。子どもの頃からいろいろな食べ物を家族揃って楽しくおいしく味わう経験が必要になります。

 

投稿者:医療法人森岡歯科医院

歯の本数が少ないと寝たきりのリスクが高い?

2026.06.03

骨折して要介護になる確率は13%で3番目に多いと言われており、転倒リスクは歯の本数とも関連し要介護の方の約半分は寝たきりという厚労省の統計があります。残存歯数が20本以上に比べて、19本以下は転倒リスクが2・5倍。しかし抜けた部分に入れ歯を入れると、そのリスクは1・36倍に減ると言われています。

歯を失うことで、身体のバランスにも影響を及ぼします。

歯の喪失

身体のバランスが不安定

 

歯科医院での定期管理をしてできるだけたくさんの歯を残しましょう。

 

投稿者:医療法人森岡歯科医院

森岡歯科黒板6月号

2026.06.01

投稿者:医療法人森岡歯科医院

森岡歯科通信 第108号(2026年6月)

2026.06.01

投稿者:医療法人森岡歯科医院

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